網状星雲 NGC6960 はくちょう座 距離:1300光年 大きさ : 70×6′
遠い昔、レースが風になびいているような美しく神秘的な写真に魅了されたのは、世界的に著名な望遠鏡による白黒写真でした。右上に4.3等星を配したその写真の構図を真似、今回ワンショットナローバンドカラーでこの天体をゲットしました。
NGC6960は、はくちょう座にある網状星雲の西側に位置する星雲です。写真「白鳥座の全景」で網状星雲の位置が確認でき、ループ状の網状星雲全体の様子は写真「網状星雲」で確認することができます。
この星雲は当時、「レース星雲」と呼ばれていたと記憶していますが、「ベール星雲」「魔女のほうき星雲」「糸状星雲」など様々な愛称で呼ばれているようです。
星が一生を終える一つのかたちである超新星爆発で有名なのは「かに星雲」ですが、網状星雲も1万年ほど前の爆発による超新星残骸です。今も秒速 100kmで膨張し周りの星間ガスと衝突、高エネルギー状態になり輝いています。
散光星雲や惑星状星雲、超新星残骸など星間ガスが高エネルギー状態になると、太陽のような連続光でなく、特定の波長を強く発するような輝き方をしています。水素原子が電離し発するHα輝線(656nm付近)は朱色に、酸素原子が電離し発するOⅢ輝線(500nm付近)は青緑色になります。
ナローバンドフィルターはこれら特定の波長の光だけを透過させ他は遮断します。結果的に特定の波長の光を強調する効果があり、また光害も除去されます。本格的なナローバンド撮影は、RGB撮影のように波長ごとにフィルターを交換し撮像しますが、1枚のフィルターで複数の輝線波長を透過させることができるフィルターが登場し人気があります。今回使用したNB1フィルターもワンショットでHαとOⅢを狙えるナローバンドフィルターです。(2021/09)
撮影機材:タカハシ Mewlon-250CRS+CR0.73X(D250㎜ f.l.1825㎜ F7.3)
タカハシ EM-400FG-Temma2Z/QHYCCD QHY5L-ⅡM PHD2
カメラ:ZWO ASI 2600MC Pro(-10℃) アイダス NB1
露出時間:600s×14 総露光時間140分 gain98
画像処理:ステライメージ9/Registax 6/フォトショップCC 2020
撮影日時/場所:2021年9月6日~他1夜/自宅「星見室」
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