M33 さんかく座 距離:260万光年 大きさ : 5.4×3.2′

 局部銀河群(局所銀河群)は天の川銀河を中心としたグループと、アンドロメダ銀河を中心としたグループの2つの集団で構成され、それぞれいくつかの伴銀河を伴っています。天の川銀河の伴銀河は大マゼラン銀河や小マゼラン銀河が有名です。写真「銀河と観測隊」「大マゼラン雲」。
 一方、アンドロメダ銀河の伴銀河はM32やM110が知られていますが、この写真のさんかく座にあるM33銀河もアンドロメダ銀河から近い位置にあり、アンドロメダ銀河の伴銀河と言えるかもしれません。両銀河は大きさも明るさも大きく異なりますが、アンドロメダ座β(ベータ)星をはさんでちょうど対称的な位置に見つけることができます。
 
 アンドロメダ銀河は眼視でしっかり確認できますが、M33の場合はほとんど回転軸のある方向から見る典型的な「フェイスオン銀河」のため暗く、眼視で見つけるのは困難です。とは言えあたかも銀河を上から見るようになり、バルジから伸びる腕に沿うようなHⅡ領域(赤く輝くガスの集団)、生まれたての青い星々と星団、暗黒帯など銀河の構造を確認することができます。銀河周辺の画像ノイズに見えるザラつきも星です。

 焦点距離が1000㎜を超える撮影は大気のゆらぎの影響を大きく受けますが、今年撮像のM33はガイドシステムにマルチスターガイドのMGEN-3を用いました。撮影望遠鏡の焦点距離1825㎜に対しMGEN-3ガイドレンズの焦点距離が100㎜、短かすぎると懸念しましたが、結果的には成功率が以前より上回りました。
ステラショット2、MGEN-3に続きPHD2もVer.2.6.10から正式にリリースされたマルチスターガイドは、ガイドシステムの標準仕様になりました。所有機器とこれらのガイドシステムとの組み合わせについて検証中ですが、大気のゆらぎに対しマルチスターガイドは圧倒的に有効であることは確かなところです。
 なお、写真の北方向は右側になります。(2021/12)

       下層大気の密度の変化による光の屈折(大気のゆらぎ)
     ⇒ 瞬時の光度の変化(シンチレーション)と位置の変化(シーイング)
     ⇒ 星のまたたき 


     撮影機材:タカハシ Mewlon-250CRS+CR0.73X(D250㎜ f.l.1825㎜ F7.3)
          タカハシ EM-400FG-Temma2Z/QHYCCD QHY5L-ⅡM PHD2/MGEN-3
      カメラ:SBIG STL-11000M(-15℃) SBIG RGB,バーダーHα35㎚
     露出時間:Lx18 Rx1 Gx2 Bx2 Hαx2 Hαは2x2ビニング 各15分 総露光時間375分
     画像処理:ステライメージ9/Registax 6/フォトショップCC 2020
  撮影日時/場所:2020年8月20日~2021年11月6日の6夜/自宅「星見室」