かに星雲 M1 おうし座 距離:7200光年 大きさ : 6×4′
2020年12月にアップした写真を、主に以下の3点に配慮しながら全面的に処理し直しました。以前使用した8枚の原画のうち3枚を棄却し、新たに撮像した6枚を加え11枚でコンポジットしています。使える原画が多くなればいいのですが、、、
全体色調の修正
恒星を控えめにし(恒星像を小さく抑える)星の色の再現
ノイズの軽減
「かに星雲」は特異で魅力的な天体ですので、撮像機器・撮像ソフト・画像処理ソフトやテクニックなどが、さらに向上したと思われる時、新たにチャレンジしたいものです。(2022/12)
超新星残骸の「M1かに星雲」です。
太陽の7~8倍以上の大質量星は、超新星とよばれる大爆発を起こして一生を終えます。爆発で飛び散ったガスが「かに」のかたちに似ていることから「かに星雲」と呼ばれ、フィラメント構造が特徴的です。ガスは秒速約1600㎞で広がり続け、星雲の中心近くに超新星爆発で残ったパルサー(中性子星)が見られます。
大爆発は1054年に起こり、突然出現した超新星の記録は藤原定家の「明月記」に残っています。その後1758年、天文学者シャルル・メシエによって、名高い星雲カタログの名誉ある第1号(M1)に指定されました。
超新星爆発により宇宙空間に放出・戻されたガスは、次世代の星の原料になり、そのガスに含まれる核融合で作られた元素は生命の素になると考えられています。
この「かに星雲」は、私が撮像した天体の中で地球から見て最も小さな天体です。焦点距離2500mmの望遠鏡と最近入手したAPS-CサイズのCMOSカメラで撮像し、周辺部を50%程カットしています。強拡大なためシーイング(大気のゆらぎ)の影響が大きく機器やソフトの不慣れもあり、3夜チャレンジしましたが使える画像は8枚にとどまりました。画像処理ではステライメージのガイドエラー補正、Rejistaxのウェーブレット処理、フォトショップのスマートシャープ機能を中心に何回も試行錯誤しました。
フィルターは、IDASのネビュラーブースターNB1を使用しました。星雲の主要4輝線であるHα・Hβ・OIII・SII付近の波長域のみを透過させるナローバンド干渉フィルターです。1ショットでカラー撮影が可能です。(2020/12)
撮影機材:タカハシ Mewlon-250CRS
タカハシ EM-400FG-Temma2Z/FMA180+QHYCCD QHY5L-ⅡM PHD2 ステラショット2
カメラ:ZWO ASI 2600MC Pro(-20℃) アイダス NB1/SharpCap
露出時間:15m×11枚 総露光時間165分 gain400,300,98
画像処理:ステライメージ9/StarNet v2/Registax 6/Photoshop 2023
撮影日時/場所:2020年11月12日01時48分~他4夜/自宅「星見室」
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