馬頭星雲 IC434 オリオン座 距離:1300光年 大きさ:60'×10'

 最も有名な暗黒星雲、オリオン座の馬頭星雲です。以前にもこのサイトの最初のページ「馬頭星雲」で紹介しました。暗黒星雲は背景にある星の光を遮ることで黒い雲のように見える天体です。しかし、黒い雲の中には星間ガスや塵(ちり)が濃く集まっていて、恒星や惑星が誕生する現場でもあります。水素や一酸化炭素などの凝縮体であることで、最近は暗黒星雲というよりも分子雲と呼ぶのが一般的になってきました。
 南十字座のコールサック「南十字星」やはくちょう座の北のコールサック」など、天の川のところどころにぽっかり穴が開いたように見えるのも暗黒星雲です。分子雲の塊が背後の光を遮断しています。

 IC434というカタログ名は正確には馬頭星雲背後の赤い散光星雲につけられたもので、馬頭星雲のカタログ名は暗黒星雲のカタログで「B33」になります。なお、馬頭星雲左下の星雲はNGC2023です。

 天体写真の画像処理をしていると、RGB画像にHαを加えたい場面が多々あると思います。私は以前 PixelMath を試したことがあったのですが、どうも計算式入力が直観的でなく良い印象を持てませんでした。今回、ネットをググっていたら良さそうな記事を見つけました。「PixInsight:HαをRGBに合成!CombineHaWithRGBスクリプトの使い方とコツ」、このスクリプトは最近 PicInsight に追加されたのでしょうか?
 早速、このスクリプトを試すことを前提に馬頭星雲を撮影し、画像処理してみました。プレビューを見ながらパラメタをコントロールできる点など、大変良い印象で「使える」と確信しました。来春完成をめざす銀河もRGB画像にHαが必要ですから、この CombineHaWithRGB を使う予定にしています。

 この写真のすぐ左外にオリオン座の ζ(ゼータ)星アルニタクが輝いています。この ζ 星による回析光が写真で確認できますが、これは良しとして、画像を強調処理すると複数個所に回析スパイクによるものと思われる虹模様が現れました。これの消去は今のPhotoshopの AI ではダメなようで、天体写真に特化したPicInsightの AI に期待するのでしょうか。理論的にソフトフェアでの消去は不可能、との記事も...(2025/11)


      撮影機材:タカハシ Mewlon-250CRS+CR0.73X(D250㎜ f.l.1825㎜ F7.3)
          タカハシ EM-400FG-Temma2Z/FMA180+QHYCCD QHY5L-ⅡM
      カメラ:ZWO ASI 2600MC Pro(-5℃),アイダス LPS-D3
             ZWO ASI 2600MM Pro(-5℃),ZWO Hα
     露出時間:LPS-D3 5m×21枚, 露光時間105分, gain100
            Hα 10m×35枚, 露光時間350分, gain300 総露光時間455分
     画像処理:PixInsight/BXT/SXT/Photoshop/NXT
  撮影日時/場所:2025年11月17日他4夜/自宅「星見室」