オメガ(ω)星団 NGC5139 ケンタウルス座 距離:1.6万光年 大きさ:23.0′

 ケンタウルス座ω(オメガ)は銀河系最大にして最も明るく(実視等級 3.7)肉眼で見える唯一の球状星団ですが、初めは恒星とみられていたのでω星の名前があります。16000光年の距離にあり1000万個もの恒星の集団ですが、現在は星の構成や軌道から球状星団でなく、周囲を銀河系に引きはがされ吸収されてしまった、銀河のコアだとの考えもあります。そうであれば、銀河系との衝突で生まれた銀河の残骸ということになります。
 オーストラリア遠征隊の眼視派の方が、13㎝双眼望遠鏡を持参されました。エータカリーナ星雲とオメガ星団を実視させていただきましたが、このオメガ星団は特に感動的でした。星の分離はもちろんのこと、球体が宇宙に浮かんで見える立体感に驚きました。

 星団の中心と端では光度差が大きいので3段階露光し、合成時は段階露光の境目が目立たないように、何回か試行錯誤しました。恒星の色も感じられる作品になりました。(2017/09)


     撮影機材:ペンタックス105SDP/タカハシEM-200Temma2/SBIG ST-402ME
      カメラ:キャノンEOS Kiss X5(IRフィルター除去) ISO1600
     露出時間:5分×8+3分×4+1分×5 総露光時間57分
     画像処理:RAP2/ステライメージ6/フォトショップCS4
  撮影日時/場所:2011年5月4日/西オーストラリア州 スプリングヒルズファーム

星ナビ入選作品 2011年9月号