M65/M66 銀河 しし座 距離:2150万光年 大きさ:9'×4'(M66)

 春の星座を代表するしし座のトリオ銀河は2012年にも撮影しました(トリオ銀河)。 以前の写真は焦点距離670㎜の望遠鏡で3つの銀河をとらえましたが、今回は焦点距離1825㎜の望遠鏡で、M65とM66の2つの銀河をターゲットに形や色の微妙な違いを狙いました。この写真は全体写真(下の写真)から両銀河を切り取って並べたものです。右側の均整の取れた細長い楕円形のM65銀河、対して左側のM66銀河は少し形が崩れかかっているように見えます。銀河団の中の一員なので他の銀河と干渉があったのでしょうか。

 LRGB合成はL画像にLuminance(輝度)フィルターを使用するのが一般的ですが、その代わりにIRパスフィルター(サイトロン社のIR640 PRO II フィルター)を使いました。初めての試みです。撮影場所は、市街地としては光害が少ない方とはいえしっかりとその影響を受けます。IR640フィルターは波長640nm以下の可視光を遮断し近赤外線で撮影するため、照明の散乱による空光の輝き(光害)や大気のゆらぎを抑えることができます。光害が少なければ露出時間を伸ばすことができ微弱な部分まで写すことができます。例えばM65周辺の淡い腕や光芒も見えますからそれなりに効果があるようです。銀河撮りは暫くIrRGB合成を試そうと思っています。

 SXT(SterXTerminator)の処理によって得られたstarless画像(星なし画像)には、M65とM66の周りにそれまで気づかなかった小さな30個程の銀河が浮かび上がりました。春は遠くまで見通せること、また、SXTの処理精度の良さを改めて実感しました。(2024/03)


     撮影機材:タカハシ Mewlon-250CRS+CR0.73X(D250㎜ f.l.1825㎜ F7.3)
          タカハシ EM-400FG-Temma2Z/FMA180+QHYCCD QHY5L-ⅡM
      カメラ:ZWO ASI 2600MM Pro(-5℃),サイトロンIR640 PRO II ,ZWO RGB
     露出時間:IR×100 R×17 G×16 B×20 各3分 gain100 IrRGB合成 総露光時間459分
     画像処理:PixInsight/BXT/Photoshop/SXT/NXT/GXT
  撮影日時/場所:2024年2月10日他3夜/自宅「星見室」