かに星雲(NB1フィルター) M1 おうし座 距離:7200光年 大きさ : 6×4′ 

 超新星残骸の「M1かに星雲」です。太陽の7~8倍以上の大質量星は、超新星とよばれる大爆発を起こして一生を終えます。爆発で飛び散ったガスが「かに」のかたちに似ていることから「かに星雲」と呼ばれ、フィラメント構造が特徴的な天体です。ガスは秒速約1600㎞で広がり続け、星雲の中心近くに超新星爆発で残ったパルサー(中性子星)が見られます。パルサーの位置が分かる拡大写真を下に載せました。BlurXterminator(BXT)の恩恵です。BXTが無ければ、これ程ハッキリとパルサーを引き出すことはできなかったでしょう。今の画像処理ソフトはスゴイ‼

 大爆発は1054年に起こり、突然出現した超新星の記録は藤原定家の「明記」に残っています。その後1758年、天文学者シャルル・メシエによって、名高い星雲カタログの名誉ある第1号(M1)に指定されました。
 超新星爆発により宇宙空間に放出・戻されたガスは、次世代の星の原料になり、そのガスに含まれる核融合で作られた元素は生命の素になると考えられています。

 この「かに星雲」は地球から見て比較的小さな天体です。上の写真は焦点距離2500mmの望遠鏡とAPS-CサイズのCMOSカメラで撮影し、周辺部を50%程カットしています。フィルターは、IDASのネビュラーブースターNB1を使用しました。星雲の主要4輝線であるHα・Hβ・OIII・SII付近の波長域のみを透過させるナローバンド干渉フィルターで、1ショットでカラー撮影が可能です。(2024/11)



     撮影機材:タカハシ Mewlon-250CRS
          タカハシ EM-400FG-Temma2Z/FMA180+QHYCCD QHY5L-ⅡM ステラショット2
      カメラ:ZWO ASI 2600MC Pro(-5℃) アイダス NB1 ASIImg
     露出時間:2m×36枚 総露光時間72分 gain300 offset50
     画像処理:PixInsight/BXT/StarNetv2GUI/Photoshop/NXT
  撮影日時/場所:2023年11月22日00時05分~他1夜/自宅「星見室」